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● 2008年スタート。芸術の夜明けを祝う。

 新年の到来を祝い、世界各地で盛大に花火が打ち上げられる光景をテレビなどで目にすることも多いでしょう。オーストラリアのシドニー・ハーバー、香港のビクトリア・ハーバー、ベルリンのブランデンブルク門、パリのシャンゼリゼ通り、ロンドンのテムズ川などが名所に挙げられますが、その花火を一目見ようと、数十万人、数百万人が押し寄せる観光スポットがあるそうです。その一方で、残念なことに、ベルギーのブリュッセルでは、テロ警戒態勢が最高レベルに引き上げられ、恒例の花火大会が中止されている地域もありました。
 新年のお祝いは、もちろん花火に限ったことではありません。日本では初詣のために神社を訪れ、参拝客にはあたたかいお酒が振る舞われます。中国東北部黒竜江省ハルビンでは「雪と氷の祭典」でライトアップされた建物が訪れた観光客を楽しませ、人々は氷で作られたバーで乾杯します。イラクのバグダッドでは群衆が市街地で爆竹を鳴らしたり踊るなどして、日常的な騒動から解放された貴重な時間を楽しみました。
 音楽で言うとウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のニューイヤーコンサートも有名です。その映像はライブで世界各国に中継されて、世界中の人々がこのコンサートを楽しんでいます。1939年12月31日にクレメンス・クラウスの指揮により初めて開催され、41年の第2回からは、オーストリー初代大統領カール・レンナーが50年に死去した影響で1月14日に延期となった51年を除いて、1月1日の正午に開催されるようになりました。現在では全世界の40カ国以上に生中継されており、2002年には日本人の小澤征爾が指揮者となりました。
 このように新年とイベントとは切り離せません。とりわけ、美しいもの、芸術との関係は強く、クリスマスや新年を意識したコンサート、美術展、芸術祭など限りはありません。

● 原宿・表参道・青山

 東京でも指折りのおしゃれなショップが建ち並ぶエリアで、この一帯は店だけでなく街全体がモダンな雰囲気です。表参道ヒルズもできて話題となっていますが、その一方で、代々木公園や明治神宮、明治神宮外苑など静かで気持ちの落ち着く場所もあり、銀杏並木が秋に見せる紅葉はたいへん素晴らしいものです。文化施設も多く、根津美術館、岡本太郎記念館、聖徳記念絵画館など、日本でも随一の充実度を誇っていると言えます。
 表参道の交差点から骨董通りへ。ここは戦後、骨董品店が建ち並ぶようになり、骨董通りと呼ばれるようになりましたが、今では鮮やかな色の衣装やアクセサリーがディスプレーされた専門店、カフェ、レストラン、バーなど、都内きっての華やかな通りとなりました。
 会場となった「MODA POLITICA」(モーダポリティカ)は、この骨董通りの一画にあります。地上二階建てで主にテレビドラマやファッション関連のイベントに利用されることの多いホールです。会場担当者によれば、通常は関係者以外立ち入り禁止、それも数時間だけの催しに利用されるため、なかなか広く一般の方々に開放されることはないとのことで、本展にかける期待も大きかったようです。

● 21の個展とドッグアート

 1月10日10時、本展は予定通り開幕。会場には詩歌評論でお馴染みの薬師川麻耶子先生、続いて美術評論家の大泉信夫先生も来場され、出展アーティストや来場者と親睦を深められました。
 合同個展に出展されたアーティストは総勢21名。270平方メートルほどのスペースの中で、各々が独自の世界観を表現します。入り口に一歩足を踏み入れると、各出展者毎に区分けされたホワイトの展示パネルにアーティスト名が大きくデザインされ、合同個展ならではの空間が演出されています。会場では、複数の作品だからこそ伝わる想いやイメージがあることを実感させられ、一つ、また一つと各アーティストの作品を鑑賞するうちに、気持ちが作品の中に入っていきます。一作品目では気付かなかったことが次第に見えてくることもあり、新たな感動や発見が生まれました。
 ドッグアートはコンクール「いぬのアート賞」で審査員を務めていただいた、イラストレーターのわたせせいぞう先生、カリスマ獣医の野村潤一郎先生を始めとして、受賞・優秀作品が展示されました。また、“ドッグアート”というジャンルを広く知っていただくために、会場前では犬のぬいぐるみを着た弊社社員などが宣伝活動を行いました。日本におけるドッグアート人口はまだまだ少なく、アーティスト間の交流もほとんど無いのが現状です。人間と犬の関係を考えるとこの分野の発展の可能性はたいへん大きいと言え、本展の副題でもある“DOG ART REVOLUTION(革命)”が待たれます。

●詩歌アートパネル

 今回、詩歌作品で参加されたアーティストは9名。展示は、詩歌の背景に草花や風景写真を施したアートパネルという試みでした。一般的に、色や形や素材感のある美術作品に比べ、第一印象の弱くなりがちな詩歌作品は、本や雑誌など手にとれる形になっていないと、なかなか読んでもらえません。しかし、アートパネルにすることによって、遠くからでも視覚的に「何だろう」「あっ、きれい」と来場者の注意をひき、それをきっかけに個々の作品の魅力に引き込まれて、立ち止まって魅入る鑑賞者が多数見受けられました。

 

● 来場者の声

・どの犬もとっても可愛い。これからもドッグアートを注目させて頂きます。
・絵を描くのが苦手ですが、今日は大変参考になりました。犬の足跡のイラストが大好きです。
・ ドッグアートだけで作品集になったら買いたいです。
・ 絵を見ようと入ってみたら、書の作品に魅入ってしまった。1人のアーティストの作品の中でも、各作品への力の入れ具合が違うように見えた。
・ 作品の違いが、個々の作家の違う顔立ちを見ているようで、アーティストがリアルな存在として感じられた。
・ 各作家本人の作品解説が欲しかった。少なくとも作家の経歴ぐらいは紹介するべきではないだろうか。
・ 会場にいた出展者と直接話せて良かった。(直接話したかったという声も。)
・ 各アーティストの対比が、明と暗、男と女、西と東などテンポ良く出せていたら、もっと“合同個展”の意義があったように思う。多くのアーティストの個展を一度に見ることができるのは嬉しい。
・ オープンな雰囲気でした。作品の写真を自由に撮らせてくれたので、勉強になりました。
・ 地下鉄のポスターを見て来ました。独特な作品が多くて楽しかった。
・ 誰が一番いいか選べない。それだけバラエティーに富んでいた。
・ 入り口にいたワンちゃんが気になって、たまたま通りがかって入ったが、ここにこんな素敵なスペースがあることに今まで気付かなかった。
・ お洒落なアートパネルのせいか、日本語の詩歌が急に国際的になったように感じられた。イメージが変わった。
・ ギャラリーや画廊は、入ったは良いが何となく長居しづらいところが多い。しかし、今日は、めずらしく気楽に見ることができた。

● 最後に

 ご参加頂きましたアーティスト、諸先生方のご協力により、本展は無事会期を終了することができました。心より御礼申し上げます。今後とも皆様方のさらなるお力添えを賜りますようお願い申し上げますと共に、皆様のご発展をお祈り申し上げます。


( 「VSOP展」「犬のアート展」実行委員会 )